(決算情報は2022年3月期決算の決算情報を使用しております。)
1.(株)アイロムグループとは?
1.1.どんな会社?
(株)アイロムグループ(以下アイロムGと表記)は医療に関する以下の4つの主な事業を行っている会社です。
①治験施設支援機関事業(SMO事業)②開発業務受託機関事業(CRO事業)③先端医療事業④メディカルサポート事業。
22社の連結子会社と関連会社1社により構成されています。
1.2.これまでの歩み
1997年4月 医薬品の臨床試験の受託、仲介を目的として設立し、SMO事業を開始
2002年3月 医療機関等への融資、コンサルティング等を目的に、(株)アイロムメディック((株)アイロムP.M)を設立
2003年10月 JASDAQ市場に上場
2007年1月 CRO事業への参入のため、(株)アイクロスを設立
2013年3月 九州地区のSMO事業強化のため、(株)アイロムが(有)クリニカルサポート(アイロムCS)を連結子会社化
2014年1月 先端医療事業を行うため、ディナベック(株)((株)IDファーマ)を連結子会社化。
2017年6月 SMO事業の拡大のため、(株)エシック(アイロムEC)を連結子会社化
2017年8月 CMAX Clinical Research Pty Ltdを完全子会社化
2018年1月 中国・香港に I'ROM LIMITEDを設立
2019年11月 先端医療事業強化のため(株)ICEを完全子会社化
1.3.関係する会社(人)
2.最近の状況
2.1.収益性
過去3年間は増収増益です。
コロナウィルス感染治療と直接関係する事業はあまりないのですが、医療支援サービスの需要は堅調だったということになります。
尚、2022年3月期の事業別売上は以下の通り
主力のSMO事業とCRO事業は前年同期比を大きく上回っておりますが、先端医療事業とメディカルサポート事業は前年を大きく下回る結果になりました。
先端医療事業はコロナワクチンをはじめとする研究開発に注力し、その経費が増加したため営業損失となりました。
2.2.財務状況
2.3.その他
・世界初IPS細胞培養上清液配合コスメ販売好調とのことです。
www.syogyo.jp2021/4/5週間粧業オンライン
3.未来予想
3.1.事業分野の将来
3.2.業界内のポジション
3.3.新しい取り組み
4.まとめ
4.1.これまでの情報をまとめると
・アイロムグループは医療支援サービスを主力事業とする企業で、近年先端医療分野にも進出し実績をあげている企業。
・森社長が筆頭株主になっており、経営者の影響力が強い。
・売上高は堅調に伸びているが、先端医療事業など多額の投資が必要な分野もあり費用も増加傾向にある。
・SMO事業、CRO事業、先端医療事業は今後も需要が高くなる見込み。専門性が高いため、異業種の参入も限定されると思われる。
・新型コロナウィルスワクチンの開発やIPS細胞の技術を利用した化粧品開発など、専門性の類稀な事業を進めており、今後の事業拡大が期待できる。
4.2.アイロムグループの未来は?
・専門分野の人材を獲得し先端医療の技術開発競争で生き残れば、海外市場でも十分競争できるので大きく事業拡大していく可能性があります。
・コロナウィルスワクチンの大量生産ができれば、知名度が急上昇しブランド力が高まり収益に貢献する可能性があります。