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企業未来予想 santec(株) 東証STD 6777

 


2022年8月11日更新しました。
 
こんばんは。にじいろキャピタルです。
 
今日の企業未来予想はsantec(株)について取り上げてみたいと思います。
 
尚、企業未来予想はにじいろが気になった企業の現状を調査し、勝手に未来を予想するものです。

決しておすすめ銘柄というわけではございません。投資に関しましてはご自身でご判断の上行っていただくようお願いします。
 
この記事は2022年8月11日時点の情報にもとづき作成しております。

(決算情報は2022年3月期決算の決算情報を使用しております。)

 

1. santec(株)とは?

1.1.どんな会社?

santec(株)(以下santec)は光通信用の部品と光通信測定器を主に製造・販売する会社です。

◆会社概要◆ ホームページより 2022年8月11日現在

1.2.これまでの歩み

1979年8月  創業者定村政雄氏が、愛知県名古屋市ファインセラミック・マテリアルの開発及び輸入を開始。

1981年12月 サムコム エレクトロニクス(株)とする。コンピューター及びCAD/CAM事業を主体とする。

1983年6月 サンテック(株)に社名変更。 電子部品事業から光通信事業への転換を図る。

1984年6月 光ファイバ自動検査システム「FTS-2000」の完成。(光通信事業の第1号製品。)

1985年11月 米国に現地法人SANTEC USA CORPORATIONを設立。

1993年2月 偏波無依存型可変光フィルタを開発。光通信部品事業へ本格進出。

2001年7月(株)現、東京証券取引所JASDAQ」市場に上場。

2001年11月 中国市場開拓のため中国上海に聖徳科(上海)光通信有限公司を設立。

2003年4月 ソフトウェア・通信システムの販売を行うシステム・ソリューション事業を開始。

2013年9月 Santec Photonics Laboratory Silicon Valleyを開設。

2015年9月 医療機器ブランド「MOVU」を発表。

 

1.3.関係する会社(人)
大株主は(株)光和(34.56%)、Gens Global(7.23%)に続いて社長の鄭氏の関係者や創業者の定村氏の関係者が続き、固定株主らしき大株主で過半を占めております。大株主の影響力は大きいものと思われます。
 
2021年3月期の大口販売先はAlcon.Inc(15.2億円)Fabrinet Co.,Ltd(9.1億円)の2社が上げられてます。この2社で売上全体の約25%を占めるため影響力は大きいものと思われます。前年はHuawei tecnologies Co.,ltdFabrinet Co.,ltdに約10億円の売上がありましたが、2022年は10%未満に減少しました。
 
重要部品の供給元(社名は不明)は限定されるとのことです。供給元とは短期契約をしているため、部品供給が滞る可能性もあります。特定の供給元の影響力は大きいものと思われます。
 

2.最近の状況

2.1.収益性
直近3年間の実績は以下の通りです。


2022年3月期は前年取り組んでいた中国の大型プロジェクトの受注効果がなくなったにも関わらず売上高、利益ともに大幅に拡大しました。光測定機器の受注が前年比30%増、Alcon社への販売好調が増収要因です。


2.2.財務状況
直近3年間の主な財務状況です。
 

有利子負債がゼロのため自己資本比率が高く70%を超えております。本年度自己資本比率が減少した要因は、買収した子会社2社が連結対象になったためです。財務状況は申し分ないと言えます。ROEは5%を超えてますので、資本効率も悪くはないと思わ

2.3.その他
2021年10月に下記の2社の株式を取得し連結子会社にしてます。
 JGR Optics Inc (カナダ・オンタリオ州
 Optotest Corp.  (米国・カルフォルニア州)
 

3.未来予想

3.1.事業分野の将来

富士キメラ総研のレポートによると光通信関連の2025年需要は15.8兆円で2018年比の56.4%増となる予想を発表されてます。

https://www.fcr.co.jp/pr/19100.htm

今後5G化が進めば高速通信の需要は間違いなく高くなることから、光通信の需要は確実に大きくなることでしょう。
 
3.2.業界内のポジション
santecは光通信関連事業を開始してから40年近く経過しております。国際的にも実績は十分あり、海外の大手メーカーとの取引実績も豊富です。
国内外に競合相手はおりますが、十分対抗していける力があると思います。
 
3.3.新しい取り組み
OCT光源の開発を行っており、2015年に医療機器分野に参入しております。
生体やモノの断層画像を非接触で取得できるOCT光源は、医療やその他幅広い計測産業で高い評価を受けています。

 

4.まとめ

4.1.これまでの情報をまとめると
・santec(株)(以下santec)は1979年創業の光通信用の部品と光通信測定器を主に製造・販売する会社
 
・大株主、大口販売先、仕入先が偏重しているため、ステークホルダーの経営への影響力は大きいものと思われます。
 
・収益力は高く、財務状況も安定しております。
 
・中心事業の光通信関連事業は将来的な需要も見込める産業です。
 
OCT光源を活用し、医療機器分野に新規参入してます。

 

4.2.santec社の未来は?
光通信の需要が予想通り拡大していけば、増収増益が続く可能性は高いです。
・典型的な同族経営の形のため、身内の混乱が起きなければ的な経営が続くと思われます。
優秀な人材確保ができれば、先端技術の競争力を維持できると思われます。 

 

いかがでしたでしょうか。
興味がありましたら、santec(株)のホームページをご覧ください。
 

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